掃除とは生きることである
毎日家を掃除していても、不思議と埃は積り、床に細かい塵が散見される。
大袈裟に言えば、生活するということは掃除をすることである。
掃除は人間だけが行う尊い行為である。
人間らしく生きるとは掃除をするということである。
そんな感じで掃除を礼賛する。
日々繰り返す行為の中で生を実感できれば、それこそ幸福である。
英語学習
私は大学時代にちょっとした手違いから、4年間英語の講義を受けることになった。本来は語学必修なのは大学3年まで。但し、4年間勉強したからといって、英語が良くできるわけではなかった。
社会人になり、英語とは無関係な部署で仕事をこなしてきたが、数年前から、英語ができる方がベターな部署に配属になってしまい、どうしようかと考えてはいたものの、基本的には英語の学習はしてこなかった。
前々から語学の学習に対して、違和感を感じていた。外国語は何かを学ぶための手段、もしくは異国の人と即時的なコミュニケーションをとるための手段であり、外国語を学ぶことは、「手段が目的となってしまっている」ような気がしてしまい、どうにも外国語の学習に前向きになれないのだ。その状況は今も変わらない。
しかし、最近、『リトル・チャロ』というアニメを知り、密かにマイブームとなっている。リトル・チャロは英語を学べるアニメである。絵と登場キャラの愛らしさとアニメ演出のスタイリッシュさ、そして、英語の聴き取りやすさにはまってしまった。
もしかしたら、アニメを観るだけでは英語はあまり学べないかも知れない。しかし、ストレスなく、好きなもので少しでも英語を学べたら「もうけもの」である。
世界≠幻
私が学生時代から敬愛・尊敬している作家に辻仁成さんがいる。
辻さんの著書に「世界は幻なんかじゃない」というフォトエッセイがある。
ハードカバーで読み、文庫でも読み。という感じで無意識に好きな1冊である。
最近、辻さんの「孤独にさようなら」という小説を読んだ。
この本に関しては、いつか文庫化されたら読もうと思っていたら、文庫化されずに現在に至ってしまい、読んでいなかった。
そしてついにネットで購入し、読むことができた。
辻さんの著書「ミラクル」でコラボした望月通陽さんのイラストが各章に描かれており、読む前はミラクルのような童話を想像していた。
しかし、現代が舞台の小説であった。
東北地方に地震によって大津波が襲い両親を失った少年が主人公という設定となっており、本書が発売された2007年(発表されたのは2006年)時点で、まるで2011年の東日本大震災を予言しているようで、ぞくっとした。
この作品の中で、何回か「世界は幻じゃない」という言葉がでてきた。
辻さんの思想を語る上で「世界≠幻」は重要なキーワードの1つであるのだ。
内容は心が温まる、生きる勇気が湧いてくるものであった。
流言研究入門書
流言やデマ、噂等を理解、研究するにあたり、まずは全体像を把握する必要がある。
そんな時にお勧めの1冊がある。
それが松田美佐著『うわさとは何か ネットで変容する「最も古いメディア」』である。
うわさは幾つかに分類される。
そして、その定義は研究者によって微妙に異なっているが、全体像を把握する入門書として、本書は最適である。
流言、デマ、ゴシップ、都市伝説、風評の定義。
有名はうわさの公式(オルポートとポストマン)。
近年の流言事件。等
是非、多くの人に読んで頂きたい1冊である。
そして、私と同様、一般人として、流言に対する高い情報リテラシーとコンプライアンス意識を有する同志になって頂きたいと思うのである。
理性と野性
最近、丹羽宇一郎氏の著書を4冊ほど読ませて頂いた。
読んだ4冊いずれにも「理性の血」と「動物の血」のお話があった。
人間には「理性の血」と「動物の血」が流れていて、
「理性の血」によって、「動物の血」がコントロールされている状態が善
「動物の血」が噴き出している状態が悪というものだ。
つまり人間には完全なる善人と完全なる悪人というものは存在しないという
考え方である。まさにその通り。
対人関係を考える上で、そして、己の生き方を考える上で
非常に有効な考え方であると感じた。
私についていえば、まだまだ理性:動物(7:3)くらいで
常に動物の血が蠢いている状態。
せめて、8:2くらいに抑えていきたいものである。