四条エイジ随筆選

詩人・流言研究家・IT Editor・ITコンサルタント・コンプライアンスオフィサーが自由気ままに書き綴る随筆選。

エッセイ

蝉の滞在

ベランダの金木犀にかれこれ3日間、蝉が滞在している。 小柄なメスのアブラゼミだ。 好きなだけ滞在してくれて構わない。 可能ならば樹液でも食して、元気になってほしい。 私は昆虫全般が苦手であるが、蝉は好きだ。 ちなみにカブトムシは苦手である。 蝉が…

ビジネス書のメリットと更に深い理解のために

自己啓発や世の中のトレンドとなっているキーワード・技術等を簡単に効率的に知るために、ビジネス書を読むことは非常に良いことであると私は考えている。 しかし、ビジネス書はあくまで入門書と考えた方が良いとも私は考えている。 本格的には何かを理解す…

オンラインゲームは精神力の訓練になるか

最近、Dead by Daylightというゲームをしている。 詳細説明は割愛するが、サバイバー側で勝つためには、他のプレイヤーとの協力が必要である。 そして、時には味方を見捨てるという判断も生き残るためには必要である。 そんなゲームをする中で、他のプレイヤ…

バイアス

自分という人間のフィルターを通してでしか世界を認識することはできない。 全ての人間にとって、自分自身とは特別な存在である。 そんな特別な存在である自分は、例えばコロナに罹患することはない。 というのは、幻想である。 自分自身を過信してはならな…

元々何があった土地か

私が住んでいるマンションは、江戸時代には、宿場町があった場所である。 そして、30年くらい前には、どうやら古本屋があったらしい。(YOUTUBEで知った。) 土地に歴史あり。ここに住み始めてから、古本屋巡りが私の趣味になったこととは何ら関係はないが、…

情報に関するポリシーと職業

世の中にある情報の中で最も重要なものは、「生命に関わる情報」である。そして、次に重要なのは「財産に関わる情報」である。私はそのように考えている。この考え方は大学生の頃から変わらない一貫した私の考え方だ。 そのようなポリシーを持っていたので、…

表現の自由

ある表現は一部の人を不快にさせる。これは仕方ないことだ。全ての人に好かれるような表現は存在しない。何でもかんでも差別や蔑視であると、批判していては世の中がつまらなくなる。差別のない世の中は住みやすいかもしれない。しかし、表現の自由が奪われ…

10年前(3.12)

2011年3月12日。東日本大震災の翌日。朝、私は会社を出て、ひとまず動いている電車に乗って、家に帰る決断をした。同期と2人で2~3時間かけて、上野駅まで歩いた。上野駅は人が溢れかえり、改札を封鎖していた。構内アナウンスではあと5時間くらいは閉鎖する…

10年前(3.11)

2011年3月11日14時46分。その時、私は都内某所、本社のあるビル最上階でデスクワークをしていた。その日は、仕事の繁忙期でなかったため、わりとゆったりと仕事していた。地震発生時、不在者の座席のキャスター付きの椅子が激しく動き。立っていられないくら…

ウォシュレット

いくつになっても、初体験は大事である。何事も経験値を積んでこそ、人生は楽しくなる。最近、私は人生で初めてウォシュレットを使ってみた。約6年前にマンションを買ってから、何となく使っていなかったのだが、遂に使ってみることにした。感想は、非常に衛…

ゼミの仲間たち

ふと、机の奥から懐かしい写真が出てきた。大学時代の写真、ゼミの仲間の写真だ。集合写真やゼミの時の写真。皆、素敵な笑顔ではっとした。最新こんな笑顔で笑えているであろうか。皆、今頃何をしているのだろうか。幸せに生きているのであろうか。連絡を取…

確率の中を生きる

全ての事象には発生確率が存在する。僅かな確率に賭けて、幸福の訪れを期待することも、僅かな確率の不幸に怯えて、委縮してしまうのも、愚の極みである。確率の支配する世界でクールに生きることができれば、現実に向かい、現実的な努力をして、あとは天に…

激務の定義

忙しさの感じ方や定義は難しい。ある人にとって月40時間の残業は少ないと感じるし、ある人にとっては非常に多く辛いと感じるかもしれない。また、やるべきタスクが3つ以上平行してあるという状態が普通と感じる人と多忙過ぎであると感じる人がいて、単純に仕…

尖る

良い意味で空気を読めるようになった。そして、悪い意味で空気を読むようになった。誰かに媚びてしまうことに嫌気がさす。誰かが好みそうな発言をして、選択をして。自分の想いや考えを犠牲にしている。まだまだ尖っていたい。だから、まだまだ嫌われる心構…

不可域に思う

自分の力が及ばないところで物事が決まり、そのレールの上に載せられる。別れや出会いが強制されて、いつだって心が落ち着かない。時々、どうしようもないくらいの無力感に苛まれて、贅沢な絶望感を味わう。涙なんて許される年齢でもないから、隠れて涙する…

災害の度に

災害が起きる。そして、またデマが流れる。災害時のデマは生命や財産の損失に影響を与える可能性がある危険なものだ。デマを流す者、中継する者に悪意はないかもしれない。(むしろ正義感から情報を拡散させる)しかし、安易に情報を拡散してはならない。そ…

オカルト

私はオカルト的な事象をある意味信じてはいない。しかし、否定しようとは思わない。人知の及ばない領域で何かが起きている可能性があるからだ。オカルティズムは科学の範疇に入る可能性を秘めている。私はオカルト、特に幽霊系の話が好きだ。今のところ出版…

ヒヨドリと見つめ合う

ある晴れた午前、ベランダにやってきた君は僕と見つめ合う。 暫くして慌てて、飛び立つ君の名前を僕は知らない。 でも、噂で聞いたところによれば、君はヒヨドリという生物学的名前を持っているらしい。 「ドリ」が生物学的分類の「鳥類」を意味するならば、…

伊東の景色と共に

情景が広がる。言葉の奏でるリズムと共に。 木下杢太郎は私が敬愛する詩人の1人である。 数年前、当時名前さえ知らなかった「木下杢太郎」の詩集を私は手に取った。 その数週間後、結婚後、初めて旅行に行った伊東で、木下杢太郎記念館を訪れた。 伊東の美し…

春がくれば

書斎から春の景色を見ながら、仕事ができれば最高だ。 春の空気、音、香り。 月曜からの仕事のモチベーションに季節を持ち込める。 在宅勤務の醍醐味なのかもしれない。

職業に貴賎なし

訳あって、自分の仕事に関して、自分自身を振り返っている。所謂、自己分析に近いかもしれない。自分の仕事におけるポリシーは何か?これは人生観ともリンクする。きっかけが無ければ、なかなか自分の仕事観、職業観を考えてみる機会はない。 基本的には、仕…

所属変われば立場変わる

会社という組織の中で、所属する部門が変われば自分の立ち位置も変わる。私は、大学卒業以来、某IT企業に勤めている。転職の経験はない。私は新人の頃、とある現場部門にいて、その後、某有名企業に出向し、また現場に戻ってきて、週の半分は客先にいた。そ…

藤原伊織さん

藤原伊織さんは、1996年に「テロリストのパラソル」で直木賞を受賞した。私が最も敬愛する作家である。私と共通の知人もいるが、直接の面識はなかった。2007年に亡くなられたのが残念でならない。 藤原さんの作品の素晴らしさは、ストーリーの良さもあるが、…

隙間風の来訪

緊急事態宣言が出て、街の静寂は早く訪れるようになった。車通りも普段より若干少ないように感じる。もしも、私が独りぼっちならば、孤独と不安に怯えているであろう。こんな時は、家族(パートナー)に感謝したくなる。今夜は時々突風が吹き抜けて、玄関ドア…

衛生管理

貝原益軒の養生訓は、江戸時代に流行った健康本である。養生訓の中では、身の周りの環境を清潔に保つこと、掃除することの重要性を掲げている。また、養生訓では、掃除をすることは、良い運動になるし、心を落ち着かせる効果もあるとも言っている。 先月、我…

事実に立ち向かう

事実とは人によっては違う様相を見せる。人によって、何が事実であるかは異なる。オルタナティブファクトだ。全てがオルタナティブであるとすれば、真の純粋な意味での事実とは何かということになる。不本意であるが、多くの人が事実と認める事を事実である…

真夜中にシサク

真夜中、眠りつくまで、文章を書き綴っている。特に生産的で希望溢れる言葉を紡ぎ出せるわけではない。思いつくままに唯書き綴って、脈略の有るような無いような、責任の伴わない文章を書くことは実に楽しい。普段、仕事においては、目的に即した伝わる論理…

香水はモード切替えスイッチ

今年、「香水」という曲が流行った。香水と言えば、私は社会人になってからずっと愛用している。外出する時には1プッシュ。人に不快な感じを与えないように、軽く仄かに薫ればと思っている。愛用しているのは「BLEU DE CHANEL」。今のところ、会社や知り合…

君の経歴に興味なし

あるテーマでプレゼンする機会があった。 私はそのテーマに忠実に資料を作成し、プレゼンした。 聴く人に少しでも興味を持ってもらえるように努めた。 そして、他の人による同じテーマのプレゼンを拝聴した。 その人は全体時間の多くを「自己紹介」に費やし…

許す

今年、某有名大型ネット通販サイトで買い物をして、2回、注文したものと違う商品が届いたことがあった。 いずれも、出品者側のミスであり、解決したのだが、注文していたものが届くのに倍以上の時間がかかってしまった。 そんな時、「ついてないな」って、…