四条エイジ随筆選

詩人・流言研究家・IT Editor・ITコンサルタント・コンプライアンスオフィサーが自由気ままに書き綴る随筆選。

10年前(3.12)

 2011年3月12日。東日本大震災の翌日。朝、私は会社を出て、ひとまず動いている電車に乗って、家に帰る決断をした。同期と2人で2~3時間かけて、上野駅まで歩いた。上野駅は人が溢れかえり、改札を封鎖していた。構内アナウンスではあと5時間くらいは閉鎖するとのこと。このまま、待っていても、いつ帰れるか分からない。同期と別れた私は、一旦上野駅から出て、どうやって帰ろうか思案した。すると、京浜東北線が普通に動いているのが見えた。これはもしやと思い、御徒町駅まで歩いた。案の定、人が少なく、普通に京浜東北線に乗れた。当時住んでいた大宮に到着し、急いで家に帰った。途中、電信柱が大きく傾いているのを見つけて、不安になった。ドキドキしながら、家に着いた。家電が一つくらい壊れているのを覚悟したが、全て無事であった。何も倒れていなかった。